俳優の渡瀬恒彦さんが今月14日午後11時18分に多臓器不全のため都内の病院で亡くなったことが分かりました。
非常に残念ではありますが、渡瀬恒彦さんの生涯を振り返りその功績を称えたいと思います。
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エリートサラリーマンからの転進
渡瀬恒彦、1944年7月28日生まれ(満72歳没)、島根県能義郡安来町(現・安来市)出身、身長174cm、血液型AB型。
幼少の頃に兵庫県津名郡淡路町に移り高校卒業後、早稲田大学法学部に入学するが除籍となりました。
その後株式会社電通PRセンターに入社しエリートサラリーマンの道を歩んでいましたが、東映の岡田茂社長に口説き落とされて1964年に東映と契約し、本名で活動を始めました。
1970年、映画「殺し屋人別帳」でデビューしました。
1973年9月に女優の大原麗子さんと結婚、しかし幸せは長く続かず5年後の1978年2月に離婚になりました。
翌1979年、今度は一般人女性と再婚し二人の子供にも恵まれて幸せな家庭を築きました。
その後順調に仕事もこなし、充実した日々を過ごしますが2015年、体調不良により入院をし、その後の検査で胆嚢がんが見つかりました。
この時点でステージ4と診断されますが5ヶ月間抗がん剤と放射線による治療に専念、がんは小康状態を保ちました。
2017年2月、息苦しさを感じて訪れた病院で左肺の気胸と診断され再び入院します。順調に回復すると思われた矢先の3月14日に敗血症を併発し容体が急変、多臓器不全により東京都内の病院で死去しました。
ミスター2時間ドラマに、主な出演作品
晩年は刑事役がすっかり定着しましたが、デビュー当時は「仁義なき戦いシリーズ」や「狂った野獣」などヤクザ映画、アクション映画に出演していました。
渡瀬さんはスタントを自らこなすことでも有名で、特に運転技術が高くカーアクションには定評がありました。
1992年からは「西村京太郎サスペンス 十津川警部シリーズ」、土曜ワイド劇場の名作「タクシードライバーの推理日誌シリーズ」がスタートし、どちらも息の長い長寿ドラマになりました。
2006年からは「警視庁捜査一課9係シリーズ」がスタートし、2017年4月から始まる『警視庁捜査一課9係 season12』への出演も予定されていました。
程よく緩く、優しい刑事というイメージが渡瀬さんのキャラクターに非常にマッチしていてどれも人気ドラマになったのだと思います。
親族が豪華!血縁関係
まず一番有名なのが兄が渡哲也さんだということです。
共演は1971年放送のNHKの連続ドラマ「あまくちからくち」、2011年12月23日放送のTBSの年末スペシャルドラマ「帰郷」で二度ありました。
渡さんは「喪失感は言葉にならない」とコメントしています。
更に親族にはプロテニスプレイヤーの錦織圭選手がいます。
錦織選手の母親がはとこにあたるらしく、表だった交流は無かったようです。
長い俳優生活、本当にお疲れ様でした。心からご冥福をお祈り致します。