大相撲春場所は26日に千秋楽が行われ、新横綱の稀勢の里が優勝決定戦を制し見事2場所連続2度目の優勝を勝ち取りました。
アクシデントがありながらも最後まで諦めなかったその素晴らしい相撲を改めて振り返りたいと思います。
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まさにドラマ!見応えのある千秋楽
千秋楽の取り組みでは唯一1敗をキープした大関・照ノ富士とそれを追う2敗の稀勢の里が結び前の一番で直接対決となりました。
立ち合い、稀勢の里がうまく相手を交わし攻めますが、力が入らず照ノ富士に土俵中央まで戻されてしまいます。
そして土俵際まで攻められた稀勢の里ですが、うまく相手を突き落とし優勝決定戦にもつれ込みます。
勝った後も表情の険しさから怪我の状態が良くないことは誰もが分かりました。
優勝決定戦の一番、立ち合いから一気に攻める照ノ富士にあっという間に土俵際まで押し込まれてしまいますが、そこで稀勢の里が小手投げを放ち、間一髪で稀勢の里に軍配が上がりました。
この瞬間、2場所連続、2度目の優勝が決まりました。また、新横綱の優勝は貴乃花以来22年振りの快挙となりました。
順調な滑り出しも、まさかのアクシデントに
春場所は横綱らしく順調な滑り出しを見せました。
ところが、全勝で迎えた13日目の横綱・日馬富士戦でアクシデントが発生します。
立ち合いから一気に攻め込んだ日馬富士にそのまま寄り倒され、土俵下に落ちてしまいました。
丁度落ちた時に左肩が下になる体勢で落ちてしまい、自分では立ち上げれない程のダメージを受けてしまいました。
横綱としての意地もあり翌日も強行出場しますが、14日目の相手は横綱・鶴竜です。
今場所は5敗しているとはいえ、怪我をしている稀勢の里にはかなりの強敵となります。
存分に気合いを入れ挑みますが、やはり力が入らず完全に寄り切られて敗れてしまい2敗してしまいました。
誰もがここまでかと思いましたが、稀勢の里はまだ諦めていませんでした。
優勝インタビューにて
国歌斉唱の際に感極まって涙を見せた稀勢の里。
優勝後のインタビューでは「今回は泣かないと決めていたんですけどすいません」と言いましたが、とても感動させられました。
応援に来ていたご両親に触れられるとちょっと恥ずかしそうに言葉を濁しましたが、嬉しさが全面に伝わってきました。
気になる怪我の状態について聞かれると、症状については触れなかったものの「今はしっかり治してまた5月場所に元気な姿を皆さんに見せられるように、明日から治療に専念する」と余韻に浸る事無く次の場所に向けて早くも動き出すと宣言しました。
やはり怪我は一番心配になる所ですが、きっと5月場所も横綱らしい強い相撲を見せてファンを喜ばせてくれるでしょう。
今回の優勝でも大横綱・貴乃花を彷彿とさせる素晴らしい相撲を見せてくれた稀勢の里ですから、どんどん優勝を重ねて新元号の大横綱と呼ばれることを願っています。