今月3日、第40回日本アカデミー賞の授賞式が都内で行われ、「シン・ゴジラ」が作品賞を含む7部門で最優秀賞を受賞しました。
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「シン・ゴジラ」の魅力
「シン・ゴジラ」は2016年7月29日に公開されました。
東宝製作のゴジラシリーズの第29作目にあたり、「ゴジラ FINAL WARS」以来約12年ぶりの日本製作のゴジラ映画です。
今までのファミリー、子供向けの内容から一転して国家の存続に関わる危機的な大規模災害に対して日本政府だけでなく様々な国家機関の関係者達が厳しい状況の中で打開策を模索し、政治的配慮や思惑が錯綜する最中にて問題解決の糸口を模索していくストーリーになっています。
キャッチコピーも「現実(ニッポン) 対 虚構(ゴジラ)」という面白いになっています。
また、続編を期待させる結末であった事も純粋に嬉しかったです。
総監督・脚本は庵野秀明さん、監督・特技監督は樋口真嗣さん。
俳優陣も豪華で、主演の長谷川博己さん、石原さとみさん、竹野内豊さん、前田敦子さん、大杉漣さん、KREVAさん等が出演されています。
一番驚いたのはゴジラを演じたのが狂言師の野村萬斎さんであった事です。
実際にゴジラの面を付けて演技したと公言しているだけあって、動きの細部までとてもゴジラらしく、でも狂言の雰囲気も取り入れた素晴らしい演技でした。
ゴジラシリーズ(昭和編)
1954年に公開した特撮怪獣映画「ゴジラ」からゴジラシリーズは始まりました。
当時核実験が社会問題になっていた事もあり、「核の落とし子」として核兵器を作った事によって生み出された怪獣を人間が自ら葬るという大人な背景を描いた作品でした。
第3作目の「キングコング対ゴジラ」では初めての怪獣同士の対決が話題になりました。
この映画で当時の歴代邦画観客動員数第2位の記録となる1255万人を動員、更にアメリカなど日本国外でも上映されて大ヒットを記録しました。
日本国外で好調なセールスを買われた昭和ゴジラシリーズは、外貨獲得の手段として1960年代には次々と新作が製作されるようになりました。
第5作目の「三大怪獣 地球最大の決戦」では初めてゴジラが正義の味方として戦う姿を見せ、ゴジラシリーズに新しい風を吹き込みました。
以降、ゴジラは時には悪に、時には正義の味方にとその立ち位置を変えながら戦い続けました。
ゴジラシリーズ(平成編)
平成初期の作品「ゴジラvsビオランテ」では超能力少女・三枝未希が初めて登場しました。
彼女はシリーズを通して重要人物となり以降も続けて登場しました。
また、平成のゴジラシリーズではゴジラは一貫して人類を脅かす存在として描かれ、時には人間の作った兵器、時には怪獣と戦いました。
この世界観は22作目の「ゴジラvsデストロイア」まで一貫して守られ、面白さを維持しつつ新しい敵との戦いで新鮮さも併せ持ち平均して高い動員数を記録しました。
ハリウッドでリメイクされたりと以降も話題は続きますが、2004年、第28作目の「ゴジラ FINAL WARS」でゴジラシリーズは終了となりました。
これからゴジラがどう進化していくのか、ゴジラと向き合っていくのは誰なのか、続編を心待ちにしたいと思います。